モンスターハンタールチフェル2nd
 百合は慌ててルチナから目を反らすが、ここにいた3人は全員聞いてしまった。



「今〝戻る〟って言った?」

「き、気のせいだ!」

 訂正の言葉を探すが、何も思い浮かばずに百合は口をパクパクさせるだけだった。



「もうよいじゃろ、百合?
 隠していてもいつかはバレてしまうものじゃ」

 村長がよたよたと百合に近づき、肩を軽くポンポンと叩いてそう呟く。

「……分かり……ました」

 ゆっくりと顔をアレックとルチナに向ける百合は、今までに無いくらい悲しみに溢れた表情をしていた。

「……だけど、今のお前たちはまだ信用し難い所がある」

「なっ!」

「だから、その信用が取れた時にはお前たちに語ってやっても良い」
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