☆ANGELとDEVIL†・。・。天界の姫と魔界の王子・。・。
「うふふ♪ここが入口よ♪」
「え?だってそこは……!?」
お母さんの指差す場所は桜の木だった。私は近付いてみると、そこには空間が歪んだ入口があった。
「ま…まさか、この中に入れ!なんて言わないよね……?」
私の予想は当たった。
「その通りよ♪大丈夫、慣れれば何ともないから!」
「いや…慣れたくな…!!」
入るのをためらっていると、後ろからお母さんが背中をトン!っと押した。
「キャッ!」
「おっと…!大丈夫か、真李亜?」
「お…お父さん…。」
私は歪んだ空間を通り抜けると足が縺れて転びかけた。そこを最初に入ったお父さんが支えてくれた。
スルッ
「ん〜〜っ!久しぶりの故郷だわー♪」
お母さんが空間から出てくると大きく伸びをして、子供のようにはしゃぎだした。