3ヶ月の純粋な恋


会社の棚からクリアファイルをヨッシーは持ってきた。


「ありす、最後のお給料だ。」


ヨッシーが申し訳なさそうに差し出すから、


「わぁぁい。社長!ありがとう。」


なんてはしゃいでみせた。


ヨッシーは

「それと、来月の15日で退社になる。それ過ぎたら職業安定所に、この書類を持ってくんだ。」


「…職業安定所?
あっ、職安ね。」


一瞬、長い言葉を受け止められなかった…

意外とパニックだったんだろうな…


「そう。そしたら失業保険がすぐ出るから貰えばいい。」


「はぁい。」


ヨッシー失業保険まで…

本当に助かる。


はぁぁ、でも
お金なくなっちゃうなぁ。

頭の中でそう思いながら、お給料を数えてた。


< 32 / 44 >

この作品をシェア

pagetop