【短編集】涙の流れるその原因に
びっくりして顔を上げてばちりと目が合う。
・・・ピンク?
瞳の色が尋常じゃない。
ぱっくり口が開いたまま動かない。
それでも目だけはせわしなく動いて目の前の人を観察。
真っ黒な短髪。
170くらいの背。
白い肌。
世間一般には綺麗に整った顔。
でもそれを気にさせないほど、
私はその桜色の目に心を奪われた。
「信じてくれるよね?」
にっこり笑った彼に、気がついたら頷いてた。
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