ベイビー ラヴ
学校帰り、彼女の柚子とファミリーレストランにいた。

山本一成(やまもとかずなり)、高校2年。
付き合って半年の、柚子はクールで、人と一線をおくような女の子だった。
そんな柚子とやっていけたのは、俺が能天気だからなのかもしれない。


「そろそろでる?」

窓から見える夕日を見つめ、柚子が聞く。

「そうだなぁ」

桜が舞い散る道を2人で歩き出す。

「もう高校2年だねぇ」
柚子の声が静かな道に響いた。

「今年は去年より、いっぱい遊ぼうな」
俺は指を数えながら、これからのことに胸を躍らせた。






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