ベイビー ラヴ
「知り合いならいってくれればいいのに」
ふて腐れているみたいな柚子は、じと―っとこちらを見る。
「知り合いだけど、ここのマスターだって知らなかったんだ。」
「へぇ」
全然信じてないな…
「このまえはありがとうございました」
比奈はニコッと笑った。
「いいえ、また会えて嬉しいわ」
この喫茶店は内装がきれいだった。
比奈も入ってすぐは唖然としていて。
プラネタリウムや月のポスター、星の絵本に小説、写真など…
星の国のような場所だった。
「星が好きなんですね」
しみじみ聞くと、
「大好きです」
そう答えが届いた。