遠い宇宙の果てで
「そう。彼らは聖霊の化身を兵力にする恐ろしい技術を手にして世界を荒し回っています。この化身を元に戻す魔法を身につけられるのは、あなたのような地球上の人間しかいないのです。しかもたぐいまれな素質を持った。」
王女は思わず愛美の近くに行き、ベッドのそばでひざを立ててその両手を握り締め、まじまじとその瞳を見つめた。
「私にできるか・・・。」
愛美は体をこわばらせて首をかしげた。
「あなたのような可憐な乙女が怖がるのは無理もないわ。でも、大丈夫よ。私の仲間はみな精錬された兵士たちばかりですもの。それにとっても有能なあなたの師匠だっている。」
そう言うと王女は愛美の手から自分の手を外してウインクした。愛美がピノに目をやるとピノが愛美の横で眠りに入っていた。王女はアルバムを本棚の一番下の棚から引っ張り出して愛美のそばのベッドの上に座ってそのアルバムを膝の上に開いた。そして勇壮な兵士たちがヘルメットを抱え、数人の魔法使いのようなコートを着て杖を携えている人たちや銀の鉄で身を包んだ人がこちらに笑いかけている姿が映っている大きな写真の貼ってあるページを愛美に見せた。そしてその中の大男を指さして
「この人があなたの師匠であるウォールデンよ。」
と言った。
(私はもうこのメンバーに加わっていることになっているのか・・・。)
愛美は少し後ろめたい気持ちになった。そしてはっとして
「ピノはどうするの?」
と王女に問いただした。
「小さくなってもらってあなたのポケットにいてもらおうかしらね。」
愛美はピノを見つめて
「きっとお菓子のピノみたいに小さくなっちゃうんだわ・・・。」
と首をかすかに横に振りながら眉をひそめてつぶやいた。ピノはすっかり眠りについている模様だった。
王女は思わず愛美の近くに行き、ベッドのそばでひざを立ててその両手を握り締め、まじまじとその瞳を見つめた。
「私にできるか・・・。」
愛美は体をこわばらせて首をかしげた。
「あなたのような可憐な乙女が怖がるのは無理もないわ。でも、大丈夫よ。私の仲間はみな精錬された兵士たちばかりですもの。それにとっても有能なあなたの師匠だっている。」
そう言うと王女は愛美の手から自分の手を外してウインクした。愛美がピノに目をやるとピノが愛美の横で眠りに入っていた。王女はアルバムを本棚の一番下の棚から引っ張り出して愛美のそばのベッドの上に座ってそのアルバムを膝の上に開いた。そして勇壮な兵士たちがヘルメットを抱え、数人の魔法使いのようなコートを着て杖を携えている人たちや銀の鉄で身を包んだ人がこちらに笑いかけている姿が映っている大きな写真の貼ってあるページを愛美に見せた。そしてその中の大男を指さして
「この人があなたの師匠であるウォールデンよ。」
と言った。
(私はもうこのメンバーに加わっていることになっているのか・・・。)
愛美は少し後ろめたい気持ちになった。そしてはっとして
「ピノはどうするの?」
と王女に問いただした。
「小さくなってもらってあなたのポケットにいてもらおうかしらね。」
愛美はピノを見つめて
「きっとお菓子のピノみたいに小さくなっちゃうんだわ・・・。」
と首をかすかに横に振りながら眉をひそめてつぶやいた。ピノはすっかり眠りについている模様だった。