壬生浪士組――双子の誠――

壬生浪士組屯所と双子

1893文久3年 京

場所はかの有名な鬼の副長こと【土方歳三】の部屋前。

そこには顔のそっくりな子供が二人、その先頭には浅黒い鮃顔の青年がﾆﾔﾘと笑い部屋の障子をそろりそろりと開け勢いよく

「トォ♪」 ﾄﾞｶ

そう、膝で鬼の鳩尾に突っ込んだのであった。

勿論全体重をかけたので

「ﾍﾌﾞｼ！！そ、総司ｨｨｨｨｨ！！！」

こうなる訳だった。

その光景を先頭にいた総司と呼ばれた青年は楽しそうに

総司「あはは♪ほんと土方さんは低血圧ですね♪」

笑っていた。

もう一人の子供は不気味に

「フフフｯ♪そのまま地獄に………………」

恐ろしい事を言っている。

片方の子供は冷や汗だらだらで

「ｯちょ！！風アカン！！んな事言っちゃ駄目ｪｪｪｪ！！」
早口で叫んでいた。