オトコノコの心情☆
「アホ面して、ベンチに座り込んでる、変なお兄ちゃん。もう、九時ですけど?」
後ろから声がした
今一番聞きたくない声だった

「宮田…」
「梨穂って呼んでよねー。彼氏でしょ?」
「宮田…」
「あ、また…もーいーや!行こう♪」
「宮田」
オレの手を引き、宮田は走りだす。これは止めたほうがいい…よな
「宮田!!!!!!!!!」
目を見開いた宮田が振り向く
「え?何??」
息を吸い込む。心の準備。
「オレ…さ
 お前のこと殆ど知らないじゃん?
 喋ったこともないに等しいし…そんなんで付き合うってのもおかしくない??」
「そんなん付き合ってから知っていってもいーぢゃん」
「いや、お前はどこぞのナンパ男か!
 ぢゃなくてさ、お前はクラス引っ張ってるし
 文化祭でも中心人物だろ?
 それに比べて…オレはずっと寝てるし
 しゃべらないし
 つまんないし
 正直世界が違うってか…
 なんでオレ?っておもったのね
 別に嫌いって分けぢゃないけど好きな理由も見つからない
 だからその…付き合うっていうのは無理なんだよね
 こんな言い方して悪いけど…さ」
宮田の派手なスニーカーを見ながら息をしないで全部喋った。
宮田に失礼だよな そんなんわかってる
でも、何でこんなに苦しいんだ?
何でこんなに…
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