超イケメン☆ホストクラブ【番外編】
家に着き、天馬がキャリーを開けると、猫はダッと廊下を走っていった。

その姿は、本当に野生のテンのようにも見えた。

「ホント、テンみたいね…」

クスッと笑うと、

「ね、そうでしょ?」

と、天馬が笑い返した。

「ねぇ、先に二階の僕の部屋に行っててくれる? 僕、さっきのお店で買ったケーキとか持っていくから」

「あ…別におかまいなく。気にしないでいいから」

と、断るが、

「いいから、先に二階に上がってて」

と、階段へ背中を押し出された。

さっきから、断るつもりが天馬に丸っきり乗せられてしまってるようにも感じた。

「しょうがないな…」

私はひとり苦笑いを浮かべて、階段を上がり、部屋の扉を開いた。
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