超イケメン☆ホストクラブ【番外編】
「大丈夫よ、今日は正体を隠して参加する仮面舞踏会なんだから。あなたが誰かなんて、きっとわからないもの」

私の言葉に、

「わかりました……」

と、観念したように、三日月が応えた。

(やった……!)と、心の中で喜んだ。

彼に初めて勝ったような気もして、うれしかった。

「では、私も用意をさせていただきますので、お嬢様もお時間に遅れないよう、ご用意をお願いします」

「うん! じゃあ、あとで玄関前で待ち合わせね?」

「はい、理沙様」

と、三日月は軽く会釈をして、着替えるために自室へと戻っていった。

舞踏会の支度をしながら、私は上機嫌だった。

あの三日月をパートナーに連れていくなんて、楽しくてしょうがなかった。

隙を見せない彼が、舞踏会でどんな姿を見せてくれるのかと思うと、胸がドキドキするようだった。
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