こいのはなし。
「可愛い扱いされて、喜ぶのか…」
会話だけだと、まるで男女逆だなぁと思うぼく。
「だって、可愛いもの大好きだからね、ぼくは」
「ふぅん」
「軟弱!!みたいな事は言わないの?」
「好きなものを否定する事はないでしょ」
「そっか。……さっきはごめん」
「いや、こっちこそ、ごめん」
「助けてくれてありがとうね」
「いや、まあ、気を付けなよ?」
「うん、気を付けるよ。それと…よかったら、お茶でも?」
「や、お構い無く…」
「遠慮しないで?あ、ぼく別に、誰彼構わずじゃないからね」
「や、別にそういうつもりじゃ…」
「言ったでしょ、ぼくは可愛いのが大好きだ、って」
そう言うと、彼女はまた、真っ赤になった。
END