君の光を想う




何となく二人が狙っていた物は分かってた。

真ん中へ並ぶ色違いの熊のぬいぐるみ。





狙って、打った。





二つ、ゲット。







「……ほら」





そう言って渡すと心底嬉しそうに受け取る二人。







「春、ありがとう!」


「ビックリ!意外な特技だね、ありがとう!」





周りからは拍手が起こっている。

正直……止めてくれ。


三発な為、ついでにと取った飛行機のおもちゃを聖に渡してみた。

同じ様に笑顔を見せた。




「サンキュー!大切にする」




店の人が大きな袋を差し出してきた。
帰り際にまた分けようと全部を袋へ詰める佐倉。









「あ!私トイレ行きたい、聖、付いてきてよ。」


「俺?」







突然思い出した様に宣言した。


言われるが儘に聖の腕を引く佐倉と目が合うとウインクを向けられる。





「また後でー」




そう口にしながら去っていく。








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