サクラ舞う。

「…あっ!ごめん!うち掃除やらなきゃいけないんだった!ごめんねー」
「まじ!?頑張ってね!」
「ありがとー」


タタタッ…


がらっ――

「あっ、やっときたー」
「センセーごめん!」
「たくっ、おせーよ」
「えっ!一くんも?」
「そーだよっ!」
「もぉー。一くんと万佑花ちゃんだけだよー!日直さぼったの!」
「エヘヘー」
「じゃぁ、先生は職員室にいるからなんかあったらよんでね!」


がらっ――――

「はぁー」
「なんだよっ!」
「いや、掃除めんどくさいなーって…」
「まぁ、そりゃそーだろっ!」
「一くん!」
「んっ?」
「一くんは、好きな子いないの?」
「うーん、板橋くん?」
「ふざけるなっ!」
「おれは…」
「もしかしてわたしっ?」


沈黙。。。

「ちょっと!冗談なんだから無視しないでよ!」
「えっ、いやっ…」
「あははー。なんかちょっと恥ずかしいわー(笑)」
「ふっ。本当だなっ」

アハハ―――


わたしと一くん。
きっとクラスの中で1番仲が良い。


がらっ――

「あっ!」
「よぉ、仁志じゃん!」

熊木 仁志(クマキ ヒトシ)
「仁志くんも掃除?」


「おいっ、ちょっと仁志!」
「あっ、優作くん!」

土田 優作(ツチダ ユウサク)

「いやー。優作とブラブラしてたら江崎に掃除手伝ってっていわれたから」
「そっかぁ…まぁ、がんばろうっ!」


一緒に掃除をする。
そんなことが
このときは
ものすごく
楽しかったんだ。




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