サクラ舞う。


「ったく!本当、男子ってありえないー」
「うーん。今日の占いは射手座12位だからねー(笑)」
「えっ、そーだったの?」
「うん。あっ、消毒するからそこ座って。」
「うーん。」

「…だっぁー」
「プッ、それなんて言ってるの」
「ちょっ、量子ちゃん!もうちょっと…やさっしー」
「アハハー」


なんだろー
どこにいてもわたしたちは
笑い声がたえなかった。

あのときは…
どうだった?










「みなさーん、これ、日曜日にお祭りがあるそうなので、行きたい人はきてくださいねー」

学校からもらった
プリント。





「量子ちゃん、お祭り行く?」
「うん!これ、毎年行ってるから」
「本当!?じゃぁ、うちも行っていい?」
「うん!一緒に行こうよ」
「いくいくー」











〜日曜日〜

「万佑花ちゃーん!」
手をふる量子ちゃん。
「量子ちゃーん。」
わたしもふりかえした。
「楽しみだねー」
「うん!」

ー中央公園ー

「…って、なにこれ…」
「あっ!」

わたしも量子ちゃんも
なにもいえなかった。


人がいない。
いるのは

「一くん?」
「あっ、お前らきたの?」

一くんと
優作くんと
仁志くんと

「…板橋…くん」
板橋くんだった。



「それより、なんでこんなに人がいないの?!」
「さぁ?最初はもっといたんだけど…」
「俺らだって、三島とか智もいたし…」



そのとき…
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