妖精なアイツ【完全版】
3人の美女に手を振って、兄貴は私と帰る事にしたらしい。


「…長谷川の事、黙ってたやろ。」


「エ?ナンノコト?」


…しらじらしい。私は兄貴の後頭部にパンチを食らわした。


「お前っ!受験生に何て事すんねん!」


「もう、大学諦めて、スーパーで売られてきいや。」


「だからワカメちゃうーっ!!」


兄貴が、ギャーピー騒いでるあいだ、私は、妖精と長谷川の事が気になった。


あの二人…なんか、犬猿の仲…とかなったりしないのかな?


…もし、犬と猿だったら、妖精が犬で、長谷川が猿だな、イメージ的に。


…って!そんなんどうでもええんやった!!


ひとりで百面相しているのを、兄貴はただ見て笑っていた。
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