妖精なアイツ【完全版】
私は教室に戻り、席に着く。


“重要だから、自分にかけてみたかったんじゃないかな?”


のり姉の、この言葉を思い出して、妖精を見る。


…放課後、渡してみようかな。


どうゆう風に渡すか、色々考えてたら、いつの間にやら放課後になっていた。


妖精のロッカーや机の中には、チョコでいっぱいだ。



「数では、完璧負けやなぁ…。」


長谷川が私の横に立って呟く。


…まあ、長谷川は転入してきたばっかやし…、ってゆうか、この数に勝てるもんはおらんやろ。


「生徒会長も凄いらしいよ。」


ナオがそう言う。
兄妹そろって、凄いなぁ…。


コレ、私のいらんのちゃう?


持ちきれないチョコを、ゴリからもらったダンボールに詰める妖精。


ダンボールをもらう際、グチグチ言われてたけど…、ゴリの僻みだろうな。


「さあっ、ミッキー帰ろう!」


「はっ!?」


「はっ!?じゃないよ、帰ろう。」


「いやいや、あんた荷物あるやんか。一人で帰ったほうがいいんちゃう?」


「大丈夫さ!今日は馬車で来ているからね!」


…馬車?
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