妖精なアイツ【完全版】
「今日のヒカル、おかしかったな?」


「ほんまやな…どないしたんやろ。」


あきらかに、いつもと違う…。
そんな気がした。


腕を組んで考えてみるが、全然分からない。


「そろそろ、自覚しはじめたのかもしれへんな。」


長谷川はボソッと話す。
私は聞き取れなくて、聞き返した。


「何でもないねん。…それより、美希のちゃんとした答え、そろそろ聞かせてや。」


長谷川は真面目な顔をして、私を見た。


「わ、私は…」


ここで、嘘を着いたら、長谷川に失礼…やんな。


「ヒカルが…好きや。」


その瞬間、少し風が吹いた。


私は…妖精が好き。


…もう、自分に嘘を付いたり、ごまかしたりなんか、したくない。
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