妖精なアイツ【完全版】
「な、なによ。人の事避けてたくせに!」


ドキドキしている事がバレないように、皮肉を言ってしまった。


妖精は、キョトンとして、私を見た。


「だって、今年は本命チョコしか買ってないっていうから。」


…やっぱり!バレてたんだ!!
私は顔を真っ赤にして、後ずさりした。妖精は笑っていた。


「それで、話すのが何だか恥ずかしくなっちゃって…ごめんね。ミッキ―。」


「別に、謝らなくてもいいけど。」


私はまだ顔を真っ赤にして、憎まれ口をたたく。


「否定は、しないのかい?」


「…しないよ。」


もう、自分の気持ちに嘘をつかないって決めたんだもん。


私は、目を外に移して、妖精の顔を見ないようにしてた。


だって、こんなの、告白と一緒じゃん。
やばい。今…絶対、顔…真っ赤だ。
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