妖精なアイツ【完全版】
…キス。二回もしてしまった。
私は肩の力が抜けて、その場に座りこんでしまった。


妖精はニコニコ笑っている。


「な、何ニヤニヤしてんねん、気持ち悪い。」


「ミッキー。この学校のジンクス、知ってる?」


「え…?えっと、確か…『ハートのイルカ』と、『文化祭優勝』…」


「実は、みっつあるんだ。」


「え、じゃあ、あとひとつは?」


「…『卒業式に、屋上でキス』。」


「え!?」


「みっつ叶えたカップルは、幸せになれるんだって。」


て、事は…今ので。みっつ目?


「で、でも…自分達の卒業式ちゃうし!」


「そんなの、関係無いと思うよ?」


う…。そ、そうだよね。
てゆうか、私と妖精って、今…いわゆる…
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