妖精なアイツ【完全版】
「カップル、だね。」


「ははははは…ハッキリ言わんといてや!恥かしい!!」


「じゃあ、違うのかい?」


「…違う、事も無い。」


私はまた顔が真っ赤。
妖精は、ただ笑った。


二人で教室に戻ると、桃子達が私達二人を見た。


「なんか、いつもと違う?」


桃子がそう言うと、私と妖精はドキッとした。


「な、なにが?いつも通りやで?な?ヒカル!」


「めでたくカップルになったよ!」


妖精―――――!!?


「本当にーっ!?おめでとう!!」


桃子達が喜ぶ隙に、私は妖精をキッと睨んだ。


妖精は私から目を逸らせて、口笛を吹いている。


桃子も、夏男も、ナオも。
喜んでくれている。


…良かった。
< 149 / 152 >

この作品をシェア

pagetop