妖精なアイツ【完全版】
「あ!そうだ!染五郎さん、今日集会の時見てましたよー」


私がそう話すと、染五郎さんはこう言った。


「ほんとに見てた?光太と楽しそうに喋ってたじゃない」


…ゲ!見られてた!


「そ、染五郎さんもちゃんと見てましたよー。聞いてましたよー」


「ほんと?ありがと」


必死な私を見て、染五郎さんはケラケラと笑う。


…なんだか、相手にされてない感じ。


「染五郎くん?うちの妹あんまり虐めないでね?」


「…はいはい、分かりましたよ。先生。」


そう言って二人は笑う。
その時、携帯のバイブが鳴った。


ディスプレイを見ると、【長谷川】と出ていた。


「…あ、あの。私もう失礼します!!」


そう言ってドアを閉めた。
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