彼女に捧げる新世界
優しく頭を撫でられ、ぎゅっと抱きしめられた。
戯れで済んだ事に安堵と、少し精神的に疲れを感じる。
エルファリアやカイトも同じように力を抜くのがわかった………。
「…………聞いても?」
一息着いたエルファリアはミラとニルを交互に見つめた後、静かに問い掛けてきた。
「なに………?」
「ミラは私やカイトをどう思いますか?」
直球だ………。
正直、彼らは運命に絡めとられた被害者とも言えるし、行動を起こした勇気ある者とも言える。
この世界はミラのいた世界より人同士がずっと希薄で、個々の世界を作っていると思う……。
どう思うか、
難しい質問だった………。
「わたし………、誰かにどう思われるかより、自分たちの意思が大事だと思う………」