彼女に捧げる新世界



「どうして?」


彼女は自分よりずっと世界を知り、知識も豊富。

ちゃんと自分の考えを持って行動する事も出来た、学生だった頃はたくさんの人と関わってきたというのに?



ニルとの再開までの過去に何もなかったわたしの何がうらやましいというの?

ミラは首を傾げてエルファリアを見つめた。



「あなたと魔王、私はあんな風にしてもらった事ないから……」

きっと片思いだった……。


どんなに好きでも、彼は私を見なかった。


彼の世界には誰も入りこめない………。



エルファリアの複雑な心情を理解するのはミラには難しく、だからこそ彼女は恵まれていた、


そう思った。



「接し方は人それぞれでしょう……?

カイトはエルファリアを守ってると思うよ?」



ニルと正面から向き合おと思うのは普通ではない。


あの威圧感は今でも相当なものを感じるし、あの美はすでに人外だ。


魔性、




その言葉がしっくりくる気がする。

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