彼女に捧げる新世界
「…………では、何故お前は未知の光を放出している?
その光は我々が発見したどのエネルギーにも属さない。
魔王とやらは一体何だ?」
「ニルとわたしには絆があったの。
光は彼の残滓だと思う………。
魔王は魔力を収束して、世界を潤す存在って聞いたわ」
詳しくまではわからないけれど。
ミラが言う間、男は真剣に耳を傾け頷いた。
それから少し考えた様子で持っていた銃を下ろし、腰のベルトに仕舞う。
「なるほどな、多少は理解した。
お前はやはり魔王の知人で、その光は魔力というエネルギーだな?
お前自身は扱えるのか?」
「わたしは………彼の妻。
魔力は使えないわ、わたしは眷族ではないから」
ミラの言葉に、男はポカンと口を空けた。
「妻だと…………?
お前では若すぎる、法はないのか?」
「………??」
「普通、婚姻は成人してからだろう………」
「よくわからないけれど………わたしは彼の妻よ。
わたしは17だもの、もっと早い人もいるでしょう?」