彼女に捧げる新世界
二人で歩き出してしばらく経ったとき、ミラはカイトがポケットから出したものに驚いた。
「それは何………?」
ピッ、ピッという音や記号、絵が小さな四角形の中で動いている。
こんな不思議なものは見た事もない。
彼は画面を少し触れてからこちらを見た。
「都市の全てを管理するコンピューター、エルファリアの端末機」
「………???」
わからない言葉の連続に思考が停止する。
コンピューター……?
エルファリア、端末機?
何なのだろう?
首を傾げるミラを見て、カイトが説明してくれた。
「コンピューターというのは機械だ、鉄だとかから出来ていていろんな事を人の代わりにしたり助けたりする。
エルファリアは都市の頭脳と言っていい機械。
端末機はエルファリアと接続………連絡などをするものだ」
「すごい世界ね……。
機械なんて見た事ないわ、
エルファリアもとてもすごい………頭脳だなんて、想像もつかないよ。
その小さな四角形でそれと?」