彼女に捧げる新世界
人として生きたい…………か、
機械なら何か起きない限り永遠に存在出来たというのに………。
死も老いもなく、
若さゆえにそれがわからないのか、
それとも、
永遠という時間の長さの孤独を理解したからか………。
どちらでもいい、
それが彼女の決断であるなら。
ミラが望み、喜ぶなら。
「では…………いくよ。
両親から貰った身体を思い出せ、」
帰るべき場所へ、
魂は身体という肉の器に、意識を脳に、
全ての傷を消し、止まった血を巡らせる。
身体を満たす血液が命の熱を出す。
私はどこか他人を見るかのようにそれを見ていた気がする。
時間は一秒にも満たなかったのかもしれない………、
けれど、何時間も見ていたかのような感覚と、魔法のようなそれにただただ…………見とれていた。
キラキラと輝く光の粒子が私の身体を巡り、真っ白だったそれを彩り、生き生きとした色に変える。