彼女に捧げる新世界
心打たれる場所なのに………、肝心な彼はまだ登場しない。
家具やら衣類やらは毎日のように送られてきて、係員らしき人達が勝手に設置していく。
当初は驚いたけれど、最近は慣れてきた気もする。
終わったら適当にサインするだけだから。
不便はないけれど、一人でいるのはやっぱり寂しさを感じた………。
あの日から何日も経つのに、魔王とミラは姿を現さない。
エルファリアでない私は探す手立てがないし、どうしたらいいのか悩んでいる。
一生掛かっても返せない恩をほんの少しでも返したいのに………。
カイトがいない私は結局何も出来ないの???
静かな昼が過ぎていく、