彼女に捧げる新世界
「難しいことね、でも何かが変わればたくさんのものが変わると思うから……」
「無理に理解する必要はないよ。
我々は我々だ、
人間たちとは見る世界が違う」
馴染むような服を着ても、わたしたちはどこか浮いているのかもしれない。
見られるのは気にはなるけれど、こうしてニルと歩けるのは嬉しかった。
いつか憧れていたことだから………。
この街は夜になってもとても明るくて、昼間のよう。
眩しいくらいに光るものばかりで、少し目が疲れるが楽しいと感じる。
夢を見ているみたいに幸福だった。
彼と歩く道が、たくさんの人々が行き交っていても、広い道でも………なんでもよくて、もっと、こうして歩いていきたい。
いろいろな物を見て、触れて、感じながら…………わたしたちは彼らを探す。