彼女に捧げる新世界



テレビでは今後の管理システムについていつも論議している。



“私”が複数で管理していたイスキアは今でも混乱が残り、管理データは全て消えた。


新たな体制を執ろうとする新政府と、市民は対立し、“エルファリア”の復旧について毎日のように論議する。



優秀過ぎたシステムを失う事は堕落した人間たちにとって不測の事態か…………。




リアは寝起きの頭で考えていた。


昨夜はカイトが色々な話をしてくれて、気づくと自分はベッドの中。


一緒に眠ったのかとドキドキしながら起きたが、その姿は隣には無かった。



気を使ってくれたのかもしれないけれど………、



「相変わらず、だったな………」



と、少し落胆した。



チャンネルを変えてもどこも同じような話題で、嫌気がさす。



そんな事を論議する暇があるなら、対策を早急に上げるべきではないのか?



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