彼女に捧げる新世界
わたしたちの存在がここを歪めてしまうかもしれない。
窓の外で色めき立つ眷族たちはニルに近づきたくて仕方ない………。
魔王のいないここの眷族たちは統率力が少なく、人に危害を加えてしまう可能性もある。
見えない何かに恐怖するような世界になってはダメ。
もしも暴走してしまったら、ニルが消してしまうだろう。
もう少し、とわがままを言えば彼が辛い思いをしてしまう………。
あるべきものはあるべき場所に戻らなければならない。