彼女に捧げる新世界
「お前のいる塔の真上でしてやる、歴史的瞬間をな………。
俺が何の準備もせずに進めるわけがないだろう?
…………、………」
何かを声もなく伝え、彼は歪んだ笑みを浮かべた。
その瞬間、不思議な感覚に襲われてギュッと目を閉じる。
目を開くと、眼鏡をかけたままの姿でパソコンの前にいた。
気になる発言が多数あったが、何か言う気分じゃない。
一人になりたい。
考えたい。
カイトの行動やニル、これから、明日………。
急に疲労を感じ、ミラは退室した。
眠ろう。
今はただそう思い、ミラに宛がわれた部屋に急いで、布団にもぐりこんだ………。