彼女に捧げる新世界
興味津々といった様子で見上げてくる少女………。
クリクリした大きな瞳と団子にした金髪、華奢な体格。
世間的にいうなら将来有望な可愛い子に区分されるんだろうな、と興味は惹かれないが思った。
「そうだが、なにか?」
めんどくさい、話しかけるな。
不機嫌に言ってみたが少女は堪えた様子なく、上から下までじろじろと見てくる。
「噂以上にすごいですね……?
モデルみたい」
「どうも」
「成績もトップなんて……どういう勉強してるんですか?」
「悪いが急ぐんだ」
何なんだこいつ!
空気読めよ。
馴れ馴れしい少女に嫌気がさして早足で進む、
噂なんかどうでもいいが、めんどくさい。
突然現れて一体何で勉強まで聞かれるんだ?
口には出さないが思っていると、
「待って!!」
大声で呼び止められる。
嫌々振り返ると、奴は手を振りながら言った。
「私、リアっていいます!一年のリア=カーティス。
今度お話聞かせてくださいね!」
は………??
手を振った彼女は満足気に去って行った。