彼女に捧げる新世界
「今から言う事は嘘じゃないです、だから聞いて」
そう言った彼女は周囲を気にしながらも真面目な顔で話始めた。
私の父はそこそこに顔が広かった。
付き合いまでは知らなかったが、裏社会にまで顔がきくとは思えない穏和な人。
夏休みに入ったから実家に帰って、地元の友達と楽しく過ごしたいと考えて、先に課題を終わらせよう……………。
そう思ってたの。
課題の中でわからないことがあって、父のパソコンを使うために部屋に入って…………。
画面を覗いたら、怪しいファイルがあった。
父のものだし………どうしようかと悩みながらも、私は好奇心で開いた。
それが間違いの始まり、
ロックもなく開かれたそれは目を疑うもの。
難しい言葉と記号、数字、画像………。
意味がわからないまま見ていたけど、
ある画像で私の思考は停止した。