彼女に捧げる新世界
まずは俺を監視するハエから始末してやる……。
殺人が連続的となれば、逆に俺の行動から目を逸らせる。
それからはいろんな時間と計画を立て、たくさん殺した。
彼女は巻き込まないよう、単独で……。
あの興奮はきっと生涯忘れられない。
本能的な何かが駆け巡り、一瞬だけでも全てから開放されるような、
満足感にも似たものを覚えた。
「カイト…………」
ある日、リアは不安げに現れた。
「計画なら順調だ、近いうちに科学者のチームだった奴一人に接触する」
「違う、」
「お前はお前でやってくれ」
「カイトっ!!」
突然手を捕まれ、叫ばれる。
少し驚いたが自分の表情は変わらなかった。
眉一つさえ動かない。