彼女に捧げる新世界
不思議と、言葉は考えなくても頭に浮かんで、政治家にでもなったかのような演説をしていた。
どうすることがいいのか、何を話せば人を引き付けるか、
初めてのはずなのに……市民は俺の言葉を聞く。
ある意味テロだったはずだが、偽りも真実に変えてみせよう。
そう思いながら演説を続け………、
終わる頃には半数近くの支持を得る事に成功した。
だから、気付かなかった。
うまく行き過ぎて、見逃したんだ。
危険を…………、
退場した俺は内心喜びに踊っていた。
これで敵はいなくなった!
秘密を知るものを消し、国に刺激を与えた。
イケる、そう思い込んでいたんだ。