彼女に捧げる新世界


「リ………ア……?」



ピクリとも動かない彼女は自分を庇うようにして致命傷を受けていた。






意識が途絶える。









気付いた時には辺りは血の海で、たくさんの死体が転がり、握っていた銃は汗なのか血で滑るのかわからなかった。


振り返ると、彼女が自分の上着に包まれて横たわる…………。




心臓に一撃。

出血も多く、意識もない……。



助からない、そう思った。








彼女は理解者で、仲間で、自分を作る必要のなかった数少ない友達。

本当に………。



愛想がなくても笑ってくれて、冷たくしてもなんだかんだで側にいてくれた。





こんな事になったから………守ってやろうと思っていたのに、



抱きしめた体はまだ温かかった。



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