脱力くんの話によらず
約束したって来ないなんて
最初っから分かっていた。
でももし来ちゃったら…
なんて考えてしまって
待ってられずにはいられないんだ。
改札口は寒々しくて
行き交う人々は皆
早歩きで去っていく。
私はその姿をぼーっとして
見ている。
改札口前で待つ人々は
相手が来ると笑顔になり
その場をゆっくりと去る。
私はその中、ずっと
一人だった。
砂糖を入れた
甘いコーヒーをすする。
ちょっとだけ
落ち着いた。