闇に潜む‐もう逃げられない‐


ある晩、部屋には5人の子供がいた。

部屋の中心には、丸テーブルにランプが1つ置いてあるだけの殺風景な部屋だ。

「宿題にはこのことを書こうか」

静かな部屋にAの声が響く。

「そうだな、他の本にはかいてなかったし…、成績あがりそうだな」

Bが口を開いた。

みんなも賛成のようで首を縦に振っていた。

「それよりさ、…この家には誰が住んでると思う?」
「黙ってると思ってたら、D、そんなこと考えてたのかよ」

Bが苦笑ながらに答えた。
「誰も住んでるわけないだろ」

Aもそれに答えた。

< 2 / 3 >

この作品をシェア

pagetop