闇に潜む‐もう逃げられない‐
ある晩、部屋には5人の子供がいた。
部屋の中心には、丸テーブルにランプが1つ置いてあるだけの殺風景な部屋だ。
「宿題にはこのことを書こうか」
静かな部屋にAの声が響く。
「そうだな、他の本にはかいてなかったし…、成績あがりそうだな」
Bが口を開いた。
みんなも賛成のようで首を縦に振っていた。
「それよりさ、…この家には誰が住んでると思う?」
「黙ってると思ってたら、D、そんなこと考えてたのかよ」
Bが苦笑ながらに答えた。
「誰も住んでるわけないだろ」
Aもそれに答えた。