先輩と甘い恋 ~Sweet☆Love~
優しい人
『………っ……』
教室を出てからトボトボ鞄を取りに自分の教室まで戻って行く。
歩いていて涙のせいで視界が滲んだ。
『…………。』
どうしてあの男の子は私にあんな事ばかり言って来たんだろう…。
何のために私を……
――ドンッ…
『わぁっ!』
私はずっと俯きながら歩いていた為誰かとぶつかった。
「ごめん…大丈夫?って…どうしたの!?」
私の泣いている顔にビックリしたみたい…
そっと顔を上げてぶつかった相手を見てみると…
『――っ!!』
長身で容姿端麗なイケメンな男の人が居た。
「大丈夫?」
多分この人は…先輩かなぁ…?
ネクタイの色が三年生だし…。
『…あっ…全然大丈夫です…』
「大丈夫じゃないでしょ?だって泣いてるし…。」
心配そうに声を掛けて来る…先輩…。