先輩と甘い恋 ~Sweet☆Love~
――智也side――
俺は家を出てそこら辺をうろうろしていた。
「……………」
美空が心配だが話し掛けられない自分がいて無性に苛立った。
しかも俺が美空に“会いに行ってくれば?”と言ったのだから…。
でもどこに行く所もなく家へと戻って行った。
「………ただ…いま…」
返事がない。
まぁ当たり前か…。
美空の部屋へと行ってみるとスヤスヤ眠っている美空がいた。
音をたてる事なく美空の傍まで行く。
そっと床に座った。
「……ごめんな……」
ベッドで眠っている美空に呟いた。
返事はないが美空の傍に居ると安心する。
ふと美空の手に触れていた。
「…………」
本当は誰かに取られそうで怖い。
でも自分のものでもないからそんな事は言ってられない…。
俺はどうしたら良いんだろう……
そう頭で考えていても口には出せなかった……。