【短】優しくって少しバカ
「普通に窓から出ればいいんだよ」
「そか…」
「…バカ」
「…うん。」
荷物を持って電気を消すと
真っ暗で何も見えなかった。
「…羽崎…っ
どこ!?」
「えっ、
となりにいるじゃん?」
目が慣れてくると
羽崎が私を見下ろしていた。
「ほんとだ」
「はぐれないように、
手、つなぐ?」
「!?
け、けっこうです!!」
期待させるようなこと
言わないでよ
私が傷つくだけなんだから…
って言えるわけもなく
羽崎の後ろについていった。
羽崎は窓を開けると
ひょいと越えていった
「えぇ!?」