P.S.私は幸せです
1.宇宙一のプロポーズ
「美菜子。俺はお前を世界一…いや、宇宙一幸せにする。だから結婚してくれ」




――この時。


私の瞳からはたくさんの透き通った雫が流れ落ちた。




涙で声が出にくい中、私は掠れ声で。


「…はい…っ」


と、何度も何度も首を縦に振った。


何度も何度も振った。





こんな古いくさい文句をプロポーズを使う人、今時いるのだろうか。


そして、それを真に受ける人も今時いるのだろうか。





でもここにいる。


"宇宙一の幸せ者にする"と宣言した男と。


その言葉を信じた女。





それが、たった今結婚することとなった私たちだ。


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