P.S.私は幸せです
ーーーー・・・


私たちの出会いは大学生のときだった。


同じ大学、同じ学部。


いわゆる、私は彼のの一つ下の後輩に当たる。


たまたまの偶然でサークルまで同じだった。


楽しく大学生活を送ろうということを目的としたサークルで、はっきりと言えば、遊んでいるだけだ。


飲みにいったりボーリングにいったりキャンプをしたり。


しっかりと話したのは、酒の入った席でのことだ。


「山中さんの下の名前って何?」


たまたま隣になった彼が私に話しかけてきた。


鼻がほんのり赤く、少し酔っているように見える。


「えっと、美菜子(ミナコ)です」


質問に答えた。


「美菜子ちゃんか~。可愛い名前だね」


にこりと私に向かって微笑む。


ドキドキと心臓が動き始め、加速していく。


別に特別格好いいわけじゃない。


でも、私に向けられた彼の笑顔に心を捕まれた。
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