P.S.私は幸せです
会議が終わり、私は話が終わらない内に立ち去ろうと腰を上げた。


しかし、私は彼に引っ張られてまた席に座る。


これは仕方ない、もう完全にバレている。


悪いのは私なのだ。


少しの間沈黙が流れた。


決心した私はもう一度立ち上がり、頭を下げた。


「すみませんでした!!」


幸いにも部屋はもう誰一人いなかった。


「み、美菜子ちゃん!顔上げて!謝られても困るよー」


高松さんの誘導により、私はまた席に座る。


「やっぱり覚えてないんでしょ?」


「違います!覚えてます!」


急に焦る私に、落ち着いてと一言くれる彼はやはり一つ大人だ。


深呼吸を一つ。


「覚えてます。でも、お酒が入ってたから私の記憶が正しいかわからなくて・・・すみません」


小さく頭を下げる。


「だよね、お酒が入ってたら信用できないよね。それに昨日初めて喋ったばかりなのに付き合うなんて」


「そんなことー・・・っ」


私が顔を上げて高松さんを見た。


私の記憶は昨日へと遡る。


ーーーーああ、勝ち誇った顔だ。


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