犯人
しかし、青年と若めの男性は

進む方向が一緒だった。


「あのーもしよければ

途中まででもいいので

案内して頂けないですか。」


青年には、特に断る理由もなく


「まあいいですけど。」


としか言わなかった。



「すみませんね…

しかしここら辺一帯は

複雑な地形を

していますね。」


「そうですかね。

ぼくはいつもここら辺を

通っているので

そうは感じませんよ。」



その時ふと青年は

疑問を感じた。


「あの、それよりここまで

歩いて、何しに来たんですか?

荷物は少ないですけど

地図がわからないということは

近所の方ではないですよね?」
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