いつもの…
でも、そこにはいつもの顔がなかった



悲しくて辛くて、気が付いたら涙を流してた



彼の親指が私の頬を触ってくる



「涙、綺麗だな。今までありがとう。愛せなくてごめん」



辛そうに言う彼



「本当だよ。私を捨てるんだから絶対に幸せになってよ」



ちゅっ



軽いキスを彼の唇にして車外に出た



「ばいばい」



「じゃな!」



彼は車のエンジン音と共に居なくなった



私は声を押し殺して泣き続けた。ひたすら涙を流して…





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