7つ真珠の首飾り
「大丈夫なん? 調子が良くないのやったら、あんまり無理してここへ来るのは」
「まさか。調子が悪いのは、あまりシズと会えていないからだよ」
ティートはそんな言葉を恥ずかしがる風もまったく見せずに言う。文化の違いだ、と割り切ろうとしてもしきれない程、わたしが照れてしまうような言葉を。
「ちょっと忙しくて。だけど、シズが待っててくれるから」
「……せやけど、体は大事にしてね……」
ぽつりと言うと、ティートの腕がわたしの方へ伸びて来た。一瞬ためらうようにしてから、頬に指だけで触れる。
「ありがとう、シズ」
穏やかな笑顔でティートは言った。
わたしは触れられた部分に熱が集まっていくのを感じた。指先の冷たさに、初めて会った日のことを思いだす。
海に入っていたせいではあるのだろうけれど、あまりに冷たい体温。
一瞬、血の巡りを疑ってしまう程の。
確かにそこにいるのに、ティートがぐんと遠ざかっていってしまうような錯覚にとらわれる。
小さく積み重ねて来たわたしたちの時間がわたしたちを近づけていたその分を、一挙になかったものにしてしまいそうなほど激しく。
ただの小さい生命体のわたしたちには、抗いようもないような、巨大な何か。
「シズ?」
ティートの問いかけにはっとなる。
「どうかした?」
「ううん、なんでもない」
わたしはティートの隣に座りなおし、いつものように今日あったことを、ティートの顔を見て話し始めた。
彼を両手でしっかりとつかんでおきたくなる衝動がこみ上げるのを、そっと抑えながら。
「まさか。調子が悪いのは、あまりシズと会えていないからだよ」
ティートはそんな言葉を恥ずかしがる風もまったく見せずに言う。文化の違いだ、と割り切ろうとしてもしきれない程、わたしが照れてしまうような言葉を。
「ちょっと忙しくて。だけど、シズが待っててくれるから」
「……せやけど、体は大事にしてね……」
ぽつりと言うと、ティートの腕がわたしの方へ伸びて来た。一瞬ためらうようにしてから、頬に指だけで触れる。
「ありがとう、シズ」
穏やかな笑顔でティートは言った。
わたしは触れられた部分に熱が集まっていくのを感じた。指先の冷たさに、初めて会った日のことを思いだす。
海に入っていたせいではあるのだろうけれど、あまりに冷たい体温。
一瞬、血の巡りを疑ってしまう程の。
確かにそこにいるのに、ティートがぐんと遠ざかっていってしまうような錯覚にとらわれる。
小さく積み重ねて来たわたしたちの時間がわたしたちを近づけていたその分を、一挙になかったものにしてしまいそうなほど激しく。
ただの小さい生命体のわたしたちには、抗いようもないような、巨大な何か。
「シズ?」
ティートの問いかけにはっとなる。
「どうかした?」
「ううん、なんでもない」
わたしはティートの隣に座りなおし、いつものように今日あったことを、ティートの顔を見て話し始めた。
彼を両手でしっかりとつかんでおきたくなる衝動がこみ上げるのを、そっと抑えながら。