月の恋


『もしかして「うわっ」さん?』

「どんな思い出し方じゃーー!!!」

『あっやっぱり「うわっ」さんか』

「どこに“さん”つけてんだよ!!」

『だってあんたの名前うち知らんし』

「いやいやさっきから何回が出てんだろ!出てるよね?…覚えろよ!!」

『え~何かめんどいやん』

「めんどい言うな!名前は覚えるもんだ!お前コミュニケーションは大事なんだぞ!」

『………』

「何だその嫌そうな顔は!?」

『暑くるしいキャラやなって思って』

「お前ぜってぇ友達居なかったろ!!」

『あ~大丈夫!うち出会ったその日からマイ・フレンド・ラブやから』

「意味わかんねぇーよ!!」

『美羽は分かってくれんねんけどなぁ~「生綉姫語でたー」とか言うて…』

「それぜってぇ分かってねぇーよ!!まず生綉姫語って時点で誰も理解出来てねぇーよ「雷寺、邪魔!!」」


ーーードーーーン……




『………ありゃ?』


生綉姫と雷寺の会話に第三者の声が聞こえたと思ったら目の前に居た雷寺が部屋の壁まで飛ばされていた。


そして入れ代わりに生綉姫の目の前に現れたのは……


「つーか話しずれてるから!!」

「まぁ雷寺らしいっちゃらしいけど」

「ふふふ…あれ聞こえてるのかしら」

「………」

「きゃはははっ!!雷寺だっさ~」

「………痛そう」


黄色・水色・黄緑・紫・赤・ツルツル頭の6人の妖怪達だった。


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