月の恋
何がみっちーやねん!!
余計キャラちゃうわ!!
「え~可愛いと思うけどな~ね、太奇?」
「えっ!俺?!」
急に話を振られた太奇は生綉姫と水元を交互に見る。
『ちょ!太奇巻き込むん無し』
あかん!太奇はあかん!
太奇に言われたら断りにくい!
水元が太奇を巻き込んだとたん生綉姫は太奇の前に出て変なあだ名を付けられる前に抗議しようと口を開いた瞬間……
「て~~めぇ~~」
地を這(は)うような声が届いた。
『………』
うん…え~と………身の危険を感じるのはうちだけやろか?
「そ~こ~を~う~ご~く~な~」
『………』
よし…もうきっと夜も遅いよね!
良い子は早く寝なな!!
生綉姫は思うや否や、雷寺が居る方とは逆に踵(きびす)を翻(ひるがえ)し猛スピードで走りだし
「あ!てめぇー待ちやがれ!!」
少し離れた所で何か叫んでる雷寺にお構いなしに生綉姫は部屋を飛び出した